いつもながら、ひさしぶりです。
さて、先日フリュウギャラリーで開催されていた、「MyBook,MyDesign」展が終了しました。
私は、「どくとるマンボウ航海記」という北杜夫先生の作品の、イメージ画をかかせて頂きました。
サイズはA4指定です。
さて、よく、私の絵を見てくださった方に、どうやって描いているの?これは何をつかっているの?というご質問を頂きます。
きょうは、そこの説明をしちゃおうかな、と思います!
まず、私は「カタチありき」なのです。
つまり、完成された構図や曲線をあんまり崩したくないのですね。
※私の性格的に、直感で描き進めるのは苦手なんです…
だから、こういう絵をかこう、という構図をまず、かっちり決めていきます。
スケッチブックに、推敲の末その構図が描けたら、とりあえずトレーシングペーパーに書き写します。
※半透明の紙で、描いたものの上に敷くことで、その輪郭を書き写すことができます。
これは、カーボン用紙と行って、領収書のように、下にも書き写せるようにする為に使っています。
(細かくいうと、トレペの裏に鉛筆でまたその線に沿って描けば、そのトレペを上からまた描きなぞったときに、したにそのラインが映る、という原理です。カーボン紙のかわり。)
そして、その輪郭に沿って、各パーツを作成していきます。
例えば、今回の海の部分は、絵の具で塗った波の形をひとつひとつ、元の構図にそって塗り、張り合わせます。
やはりずれが出たりするのは修正しつつ、最終的には表現したい、海の部分の全体のまるっこい形に切りそろえます。
このように、海、フネ、ひと、等を別々につくりつつ、各パーツの色味や質感を常に比べながら、思いつきでこの素材に描いたらどうだろう?という実験を繰り返して、しっくり来る物をさがします。
…ちなみに、しっくり来ない場合は、永遠にパーツをつくりなおす事もあります。
例)
2014カレンダーの、「あつがり博士としゅわしゅわプールの開発にいそしむ」というイラストは、かなり試行錯誤しました。
完成
主人公達の振る舞いがしっくり来なくて、綾波なみに増殖した例
ともあれ、そういった試行錯誤を繰り返した完成版
どくとるマンボウの、話があっちこっちにいっている雰囲気を表現しました。
ふかのごとき目つきの鋭い三等航海士、蝶をおいかけ回す(完全に北杜夫先生のイメージですが)ドクターの手、タヒチ、新宿で逆立ちをしてお金を巻き上げる図、シャボン玉を一日中吹いている宇宙人、そしてマグロ。
私としては、自分の今まで描いてきた作品が、お仕事して通用する事があるのか?という挑戦です。
その意味では、だいぶ甘えを減らした構図で描けたのではないかな、と思います。
ただ、これからの課題としては、そもそものデッサン力の欠如、パターン化の懸念、です。
つまり、学校とかよその人にいろいろ行ってもらう機会や、学ばせてもらう機会がいままでほとんどなく、自分以上のものが出しにくくなっているので、学びにいきたいな、って事ですね。
いろいろと悩む事もあるけれど、とりあえず精進できる生き方を考えていきますよ。
心と、生活が調和して、楽しく生きる模索。チャレンジ。惰性。足踏み。思いつき。それから。
まあ、全部がいとおしいって、ポジティブに。これからも!
[4回]
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